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オホーツク海は外海と狭い範囲で結ばれた浅い海です。その閉じられた海に極東最大のアムール川から大量の淡水が流れ込む事により低塩分層が形成され、冬にアムール川の河口で誕生する氷が海流に乗り根室海峡まで押し寄せます。流氷の底部にはアムール川の豊かな栄養素と植物性のプランクトンを含む。さらに知床半島の河川からは森からの滋養に富んだ水が流れ込みと、羅臼の深い海からオホーツクの浅い海へ湧昇流により深い海にある豊富な栄養が上層へ供給され豊かな海を作っている。根室海峡は流氷が到達する世界で最も南の海。春の日差しを浴びて氷が溶け始めるとプランクトンは爆発的に増殖しますが、知床の森があつてこそ可能なのではと思います。植物性のプランクトンから動物性のプランクトンへ、それを餌に小型の魚から大型の魚や海鳥、そしてクジラへと海の完全な生態系が築かれ、その頂点に立つのがシャチという事でしょう。
クリオネは北太平洋、北大西洋などの非常に冷たい地域に生息して流氷と共に北緯43度東経144度の羅臼にまで南下する。クリオネは巻貝の一種で和名で「ハダカカメガイ」というが貝殻は持っていない。クリオネは流氷と移動し動物プランクトンやミジンウキマイマイ等を餌にしている。動物性のプランクトンの発生、食物連鎖を考えた時、「氷の妖精」などの別名がつけられクリオネは豊かな海の象徴でもある。
トドは非常に大型の海獣類として知られ、その雄大さとユーモラスな姿から比較的有名な海の哺乳類のひとつ。日本近海では冬~春にかけ北海道に来遊しますが、オスの体は非常に大きく、体長は約2~3m、体重は1屯以上になります。メスは小さく体長は約1.7~2.5m、体重は300kg以下。オスは全身褐色ですが、メスはやや淡い色でスケトウダラ、ホッケ、ホテイウオなどの魚類やイカ、タコ類を食べます。繁殖はオスが15頭前後のメスを囲い込んだハーレムを作りますが、日本で繁殖する事はありません。1980年代以降、北太平洋全域で急激に個体数が減少、1989年にはそれまでの約1/3の数と考えられている。日本に来遊するロシア海域の個体群は74%も減少していると予想されてます。
中型のアザラシでオホーツク海に20万頭が分布するという。2~3月頃にかけて流氷上で出産、授乳期間は2~3週間で授乳は一日8~10回くらい、約3時間おきに行われています。新生児は白色からクリーム色をした産毛で流氷上ではアザラシの完全な保護色となっている。授乳期間の終わる頃には新生児の産毛は抜けて親と同じ胡麻斑模様になり体重も約20kg程までになる。陸上からでも比較的見られるアザラシで地域によっては漁業被害が問題になっている。
背中に馬の鞍(くら)をかけたような模様がついている事がに名前の由来。流氷が知床半島に接岸する厳冬期に流氷の上で繁殖し、春先に出産する。その後は外洋で過ごすため姿を見る事は難しく、流氷が解け始める春先が数少ない撮影のチャンス、羅臼の沖で出産し流氷と共に去っていく。流氷観光船に乗って沖に出ても姿を見る事は極めて希。
根室海峡ではミンククジラやマッコウクジラ、イシイルネズミイルカ、カマイルカ等が観察されています。よく見られるのはミンククジラで4月から10月頃まで見る事ができますが、春と秋が確率は高いようです。マッコウクジラはイカのやって来る夏頃まれに見られます。シャチもその頃見られますが、秋のサケと2月頃にアザラシを狙って来るのかも、知床岬付近には夏にシャチの群れが定着しているという事です。クジラウオッチングも知床の名物ですが遭遇は運次第。詳しくは→知床ネイチャークルーズで。なお写真のクジラの見える丘公園から高倍率のフィールドスコープなどが有れば見られる事も
国後島を囲むように知床半島から根室半島までの幅25km程の海峡が根室海峡です。根室海峡には流氷にともなって豊富なプランクトンが北の海から運ばれて来る豊かな海です。この根室海峡がクジラやイルカの生息地として広く知られるようになったのはごく最近の事。その生態にはまだわからない事が多いのですが、陸のヒグマや空の大鷲ワシの様に知床の豊かな自然が支える、海洋生態系の象徴でしょう。根室海峡で観察されるクジラ類ではミンククジラやマッコウクジラ、シャチ、イシイルネズミイルカ、カマイルカ等です。よく見られるのはミンククジラで4月から10月頃まで見る事ができます。得に春と秋によく見る事ができます。マッコウクジラはイカのやって来る夏頃、まれに見られます。シャチもその頃見られますが、秋にサケを、冬は流氷のある2月頃にアザラシを狙ってやって来る様でがその生態はまだよく判かっていません。
大鷲はオホーツク海北部から東部にかけて生息する日本で最も大型の鷲で多くは冬には越冬するために北から飛来し、鮭の遡上する河川付近で目撃される事が多い。巨大な黄色の嘴が威圧的な雰囲気を漂わせていますが魚類を主食とする海鷲で道東の羅臼町は大鷲と尾白鷲の集結地として有名ですが最近はその姿が減少。それでも刺類付近では近距離で精悍な風貌を比較的容易に見る事の出来る機会が北海道では最も多い所です。近年のスケトウダラ魚の不振でめあての餌にありつけない為か一時飛来数6000千羽といわれた数には程遠いようですが北半球で越冬する大鷲のもっとも多い地域である事は今も変わりません。少なくなった大鷲はどこに行ったのかという事ですが、最近はオホーツク海に面する紋別付近までの間でかなりの確立でその姿を見る様になった事から越冬地域を広げている様ですが、大鷲の姿を確実に見たいと思うなら羅臼町に限ると思います。また大きな黄色い嘴と足、両肩の白と楔形の尾を広げて飛翔する姿は、鷲の仲間では最も綺麗な部類に入るのでは。幼鳥は尾白鷲との区別が遠くからでは難しいが慣れると容易に見分けられると思います。どちらの鷲も天然記念物で国内希少種さらに北海道RDB絶滅危惧種に指定。
羅臼の冬にあるものそれは雪風、そして流氷。知床の冬に置き換えてもいいかも。だがそれに見合うだけの自然からの贈り物も有ったというのは過去の話しになりつつあるがやはり羅臼の海は豊穣の海であることには違いない。冬、流氷の感激を縫って漁に出る勇壮な姿は少なくなったが流氷は豊かな恵みを羅臼の海に運んできた。スケトウダラ漁は羅臼の名物でかつ北半球の大鷲が命を繋ぐ生命線だったが今では資源の枯渇などで越冬地を広げつつある。
流氷の季節を迎えると、知床・羅臼には沢山の鷲がやってきます。ヨ-ロッパからロシアのオホ-ツク海沿岸までのユ-ラシア大陸、カムチャッカ半島千島列島、樺太及び日本と広範囲に分布するオジロ鷲ですが、その数は最大5,000~7,000つがいと見積もられレットデ-タブックでは準絶滅種に指定されている数少ない鷲。北海道はオジロワシが多数渡来する越冬地としてだけでなく繁殖地としても極東の南限にあたるが繁殖地は道北と道東に集中している。
シマフクロウは、日本では北海道にだけ生息する最大のフクロウでかってコタンクルカムイ(村の守り神)と呼ばれ、全道に生息していましたが、現在では北海道の道東を中心に100羽程度が生息、全世界で北海道と国後島、択捉島、サハリンで200羽余りが生息しているだけで、世界で最も絶滅が心配されている鳥類の一つ。残存個体群の半数を超える100羽余りが知床を中心とした北海道に生息し、沿海地方方面に分布する亜種のマンシュウシマフクウを加えても、その数は1,000羽程度と推定されている。北海道でもかってはほぼ全域に生息していたが、現在は東部及び中央部のごく一部の地域だけに生息。知床半島には北海道全体の3分の1程が生息し、他地域と比べて極端に生息密度が高い。羅臼の主な河川にはひとつがいずつのシマフクロウガ営巣しているといわれております。
北海道全域に広く分布するアカギツネの一亜種。本土キツネより一回り大きく背中の色が明るくだいだい色に近い。顎から腹にかけては白色。頭部中心に所々に黒斑があり四肢の先が黒い固体が多い。大きな耳と尾の先は白く長いのが特徴。長い脚や尾、鋭い歯はネズミやウサギなどの小型の動物を狩るのにむいている。ここ40年ほど前からキツネや犬を媒体としたエキノコックス寄生虫が人に感染例が有ります。
最近は良く見掛けるエゾシカですが、明治の大雪で絶滅したと思われる知床のエゾシカ(明治の大雪で絶滅-昭和40年代から他地域の鹿が分散-50年代に増加)ですが、最近は増加し町内の何処でも見られる。日本に住むニホンジカは7種類でエゾシカもニホンジカ一種、北海道にはエゾシカだけが住んでいます。ニホンジカの中では最大の種類で雄は体重130kgを生体も。近年はエゾシカの増加による農業被害やシカとの交通事故が増加、北海道東部では特に多い様です。
百獣の王といえばライオンとなるが、それは遠い国の話で、日本で地上最強といえばヒグマである事は誰もが認めるところ。ヒグマの中には民家に押し入った不届きな奴や、飼い犬を食べてしまったあきれたやからもいる様だが、多くはつつましく暮らしている。だがそこで暮らす人にとってヒグマは脅威なのだ。そこで必ず守ってほしい事はゴミを捨てない。もしもゴミの中に熊の好物が有れば次は人の荷物に興味を持たせてしまう。自然の中でマナーを守ると言う事は自分の命を守る事と同じ意味をもつのだ。
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